健康経営は「どう設計するか」で9割決まる

Author Profile
島脇伴行(Tomoyuki Shimawaki)
・アメリカスポーツ医学会認定運動生理学士
株式会社フィットネス&コミュニティ代表
プライベートジムBODY DIRECTOR代表
YouTubeチャンネル

はじめに|なぜ「設計」が問われるのか

健康経営は、すでに多くの大手企業で導入が進んでいます。しかし現場では、

  • ・制度はあるが、行動が変わらない
  • ・参加率が伸びない
  • ・成果が見えず、担当者の負担だけが増える

といった声が後を絶ちません。
これは珍しいことではありません。むしろ、多くの企業が同じ壁にぶつかっています。
問題は「健康経営をやるかどうか」ではなく、「どのレイヤーで設計しているか」にあります。

健康経営を機能させる3つのレイヤー

私はこれまで、健康経営について複数の記事を書いてきました。

  • ・健康経営とは何か、なぜ必要なのか
  • ・なぜ多くの施策は形骸化するのか
  • ・どうすれば現場で機能するのか

これらを整理すると、健康経営は次の3つのレイヤーで成り立っています。

① 思想・価値観のレイヤー(Why)

健康経営は、福利厚生ではありません。経営戦略であり、人的資本への投資です。
この前提が共有されていないと、施策は「やらされ仕事」になり、定着しません。

② 行動設計のレイヤー(How)

多くの企業がつまずくのがこの部分です。

「運動しましょう」
「睡眠を大切にしましょう」
「健康意識を高めましょう」

正しいことを言っても、人は動きません。

行動科学の分野では、人の行動は「意識」よりも環境・選択肢・ハードル設計によって決まるとされています。

③ 測定・改善のレイヤー(Check & Act)

健康経営が「経営」になるかどうかは、測定できているかで決まります。

  • ・何が変わったのか
  • ・どこに効果が出たのか
  • ・どこを改善すべきか

これを回さない限り、健康経営は単なる“良い取り組み”で終わります。

健康経営が機能することを示すエビデンス

エビデンス①|「正しいこと」では人は動かない

行動変容が起きにくい理由は、研究でも明確に示されています。
職場の健康施策に関する研究では、知識提供や啓発だけの介入は、行動変化につながりにくいことが繰り返し報告されています。

重要なのは、

  • ・自発的に選んだと感じられること
  • ・行動のハードルが低いこと
  • ・成功体験が早く得られること

つまり、行動を前提にした設計が不可欠なのです。

エビデンス②|健康経営は「投資」として成立するのか

健康経営が経営判断として成立するかどうか。ここで重要になるのがROI(投資対効果)です。
複数の職場介入研究をまとめたシステマティックレビューでは、

  • ・欠勤率の低下
  • ・プレゼンティーズム(出勤しているが生産性が低い状態)の改善
  • ・医療費・生産性指標の改善

といったポジティブな効果が報告されています。

重要なのは、
「やったかどうか」ではなく
「どう設計し、どう測定したか」です。

健康経営を実装する5つの設計ステップ

ここまでを踏まえると、健康経営を機能させるためのポイントは整理できます。

① 現状を測る(可視化)

感覚ではなく、データから始める

② 行動を前提に設計する

意識改革ではなく、行動が起きる環境を作る。

③ ハードルを下げる

「頑張らないとできない施策」は続かない。

④ 小さな成功体験を作る

成果が実感できると、人は続ける。

⑤ 測定し、改善し続ける

健康経営を「育てる仕組み」にする。

まとめ|健康経営は「制度」ではなく「設計」

健康経営がうまくいかない理由は、企業の熱意や努力不足ではありません。
多くの場合、設計するレイヤーを間違えているだけです。
人が減る時代に、人のパフォーマンスをどう守り、どう引き出すか。
健康経営は、コストでもブームでもなく、未来に対する準備です。

プロフィール

島脇伴行(しまわきともゆき)
BODY DIRECTOR代表
アメリカスポーツ医学会認定/運動生理学士
ヘルスコーチ

日本での取り組み実績

2007年よりライブツアーの帯同やアーティストのトレーニングと栄養管理を行なってきました。

  • ・アーティストの年間トレーニング計画
  • ・ケータリングの食事メニューの監修
  • ・ツアー帯同時の整体
  • ・ツアー帯同中、アーティストへのコーチング など

スタジアムツアー、ドームツアー、アリーナツアー、ホールツアー、各種Fesなど600公演以上をサポート

YouTubeチャンネルはこちら

経歴

1977年⽣まれ
(株)フィットネス&コミュニティ代表
パーソナルトレーナーとして2002年開業。近年はその⼀環としてコーチングを実施。
クライアントはエンターテイメント業界のアーティストや企業経営者が中⼼。
完全個室のプライベート空間でのサービス実施が密度の⾼いコーチングに繋がると考え、2005年に⽇本で初めてとなる個室ジムを設⽴。
筋トレだけでは健康効果に限界があると考えたことで、⽣化学を基にした栄養指導、また、⾃律神経系の調整に有益な整体をパーソナルセッションとして提供している。心理学学士号取得済み。

法⼈クライアント

  • ・株式会社ポニーキャニオン(IRORI Records)
  • ・株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
  • ・株式会社トイズファクトリー
  • ・株式会社トランジットジェネラルオフィス
  • ・株式会社ラストラムミュージック
  • ・株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント

などと契約中
個⼈顧客は記載を控えます。

運営ジム

東京、表参道 / BODY DIRECTOR
https://bodydirector.com/

Counseling

無料カウンセリング

あなたに合ったトレーニング方法を
プロが分かりやすくご説明します

トレーニング歴や体力に関わらず、一人ひとりの状態を丁寧に確認し、最適なステップを具体的にご提示します。
ご希望を尊重しながら進行しますので、どのような内容でもお気軽にお話しください。 施設見学もあわせて可能です。