この記事は経営者のパーソナルトレーニングを行う島脇伴行が記載しました。
記述者紹介
島脇伴行(Tomoyuki Shimawai)
アメリカスポーツ医学会認定 運動生理学士
株式会社フィットネス&コミュニティ代表 https://fitness-community.jp
プライベートジム BODY DIRECTOR代表 https://bodydirector.com
アーティスティック×トレーニングとは
語源を辞書で調べると、
アーティスティック ①芸術の、芸術的な ②趣のある、優雅な と書いてある。
アートをwikipediaで検索すると「芸術、美術など、間接的に社会に影響を与え得るもの」と記載されている。
また、トレーニングの語源は「訓練」。
実際に何かを行わせることで、何かを実際にできるところまで習熟させること(wikipedia)とある。
これを組み合わせると「芸術的な訓練」と直訳してしまいますが、これは私が独断で組み合わせた造語。とは言ってもこの言葉の組み合わせ自体は特別なものではなく、恐らく「芸術学校での訓練」などで使われていたのではないかと予想できます。
ただ、私の考えたアーティスティックトレーニング(以下AT)は、もちろん芸術を訓練するものとは違います。上記のプロフィールにあるように、私は運動生理学の指導者です。
その経歴から考えるとアーティスティック×トレーニングは
・芸術的(創造)活動を行うことを強化するフィジカル(肉体)の訓練
という意味になります。
これだとますます分かりにくくなりますね。
具体的に説明しましょう。芸術的(創造的)な考え方には2つのフェーズがあります。
1、発散的思考
2、収束的思考
1、発散的思考とはブレインストーミングのことです。たくさんのアイデアを出せるかどうかです。しかもそれぞれのアイデアが似通っておらず、それぞれが独創的であれば、この発散的思考が優れているといえます。
2、収束的思考とは1、で出てきたアイデアが実際に利用できるかどうかといった現実性をイメージすることや、例えばそれが商品だとして、マーケットに出して支持が得られるかどうか。ということを予測できる能力です。この能力がなければ、創造性があったとしても、本人以外誰も理解ができません。
ATは、創造的能力を上げるトレーニングです。これ以外にも付随する価値として、記憶力が上がる。IQが上がる、処理能力が上がる。体に悪影響を与える種のストレスを軽減させる。などなどビジネスだけでなく、ウェルビーング的生き方にも大きく関係する様々な能力があがるトレーニングです。
なぜ今、アーティスティックトレーニングなのか
このブログを読んでくださる皆さんからすると、当然のことと思われるかもしれませんが、ビジネスの現場の話をします。新規プロジェクトのキックオフミーティングに出席した後、直属の上司から「ブレストでアイデア出しした内容を次回会議で決定したいので、視覚的に見やすい資料にまとめるように。」と指示を受けた場合。
この際は、WORDで文字だけを並べた議事録のような資料は作りませんよね。
例えば、アイデアを分類分けや色分けをして、視覚的に一目見たら体型的にイメージできるような資料を作るように考えるはずです。
これが項目を並べただけの平べったいものであれば、折角ブレストで出てきたアイデアもイメージを思い出すまでに時間がかかり、新しく会議に入る人間なんかは理解できないこともあります。
これら創作された資料で何が重要かというと、目を通した側が、わかりやすいのは当然として、心地良さを感じることが大事なんですね。それによって会議の進むスピード、決定事項にも影響を与える可能性があります。
広告にしても、ウェブサイトにしても、テクニックを駆使して客を集めるという方法は一時的にはできると思います。派手なデザイン、派手な単語、客の心理に沿った誘導文。でもこれは、商品の事を知らない人が購入する一昔前のマーケティングの方法で、これから先の方法ではない。カスタマーのレベルが上がっている。
これからは自分にとって本当に価値あるものを購入する時代。広告で煽られて商品を買う物ではない。大袈裟な表現で商品を売る事にも違和感を感じる。これからはお客様一人一人の内面に語りかけるデザインや言葉やストーリーが購入判断に関わる。
つまり、単に機能的な物やサービスを作ることではなくて、情緒を揺さぶるアウトプットが必要になる。それにはインプットの質を高め、取捨選択や新しい組み合わせを大脳が判断してアウトプットする能力が求められる。
ここで、脳の状態を高めることと、状態を良くし、パフォーマンスを引き出す方法を紹介します。
これら脳内ホルモンや神経伝達物質の生成を促し、活性化させるには運動がいいと考えられている。薬も同等の効果が得られるものがあるが、人によって効果が違っていたり、何より副作用がある。
運動の種類としては、数分から数十分の有酸素運動(ウォーキングやジョギングなどの持続性運動)が良いと考えられている。筋力トレーニングでの効果はまだエビデンスがない。
しかし筋力トレーニングと言ってもさまざまな種類があり、例えばサーキットトレーニングのように、負荷は下げて、休憩時間を短くするようなやり方であれば、有酸素運動のような効果を得られるのではないだろうかと私は考えています。
筋力トレーニングに関しては、一般的なイメージだと、ベンチプレスやバーベルスクワットなどを行うイメージがありますが、それらを最大筋力の50%という軽めの運動で行なったとしても、筋肉から生理活性物質が分泌され、体内の炎症を低下させる、ストレスレベルを低減させる、糖質代謝が上がる。など体の様々な機能を向上されることも近年明らかになっています。
この時に分泌される物質を総称して「マイオカイン」と言います。
つまり、筋力トレーニングは筋肉を鍛える以外の目的で行う時代に入りました。
また、運動を行うと即時、直後、運動後数日、という段階で明らかに心身にプラスの影響があると感じられるので、十分なエビデンスを待つまでもなく、先ずは取り組んでいただくことをお勧めします。
トレーニングとは体を動かすだけではない
運動が創造脳に重要な事はご理解いただけたと思います。
ただ、それだけではATとしては不十分。次はカラダの細胞の源である「食」について解説します。
まだ一般的にはあまり知られていませんが、
現代人は「現代の栄養失調」にさらされています。
これは大正、昭和初期にあったような、食べ物がない事による「低カロリー、低栄養の栄養失調」とは異なります。現代は飽食の時代、先進国ではフードロス問題が取り沙汰されています。
それなのに栄養失調の方が増えています。これは一体どういう事でしょうか。
その問題は、「エンプティカロリー」
直訳すると空っぽのカロリー。これはマクドナルドのようなファストフードで言われるようになりました。ハンバーガーは精製小麦を使ったバンズと肉と、レタスのみ。サイドにポテト、飲み物がコーラ。これはカロリーが高い割にビタミンとミネラル、食物繊維が少ないことから、このような食生活をしていると、カロリーは十分だけれど、栄養素、微量栄養素が入ってこないので不健康だ。ということでファストフード、ヘイト説が有名になりました。
ただ、エンプティカロリーはマクドナルドだけではありません。コンビニ、Uber Eats、ファミレス、スーパーの惣菜、品出し弁当、安い外食の大半。これらもエンプティです。
ここでおかしいな、と感じた方もいるでしょう。
スーパーの惣菜で野菜をしっかりと食べているし、コンビニでも彩を意識して追加しているではないかと。
しかし、これが現代の栄養失調と関係があります。
本人は野菜をとっているつもりでいるけれど、ビタミンとミネラルが足りていない。
なぜか。
それは、業務用スーパーが売上を伸ばしていることや、大手外食チェーンのセントラルキッチン化、そして、一部の添加物が関係しています。
例えば、スーパーの惣菜や居酒屋の突き出し1品の場合、O157混入や食中毒を防ぐために殺菌をするんですね。具体的には次亜塩素酸ナトリウム溶液に浸す。物によっては短時間煮沸もする。それらを水煮真空パックとして販売します。これは食物繊維は残るけれど、ビタミン、ミネラルはほぼ全滅といっていい。
これらはエンプティ問題として考えられますが、これ以外に、食べたもののビタミンとミネラルを腸内で吸着して、体内で利用できずに排泄されてしまうという最低な現象が起こります。
それはリン酸塩という添加物で、食べ物をプリプリに保つ役割をになっています。これがあると賞味期限前の食品の酸化を防ぎ、白い鮮やかな色と食感を保つことができ、加工食品のかなり多くのものに使用されています。
ビタミン、ミネラルが排泄することを知らずにこれらの食品を食べていると、栄養失調になるリスクが高くなります。
そして、脳機能はカロリーだけでなく、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム、その他微量ミネラルによって神経系が正常に働きます。当然ですが、エンプティカロリー食を続けていると十分に脳は働かなくなります。
これらのエンプティを防ぐためには、加工品ではなく、
手作りの食事を摂ること
が大切です。手作りや加工されていない食品を食べていると、おおよそ、もしくは十分なビタミンとミネラルを摂取することができます。
創造的脳を強化するには、運動を行うことはもちろんですが、脳の神経伝達物質を正常化する食べ物も大変重要です。
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