皆さんこんにちは!今回は「スクワット効果の新事実」と題して、一般的によく知られているスクワットの効果に加えて、最新の科学研究から明らかになった驚くべき効果についてご紹介します。
筋肉をつける、基礎代謝を上げるといった効果はよく知られていますが、実はスクワットには科学的に証明された「意外な効果」がたくさんあるんです。今日はその中から8つの驚きの効果をご紹介します!
実際のスクワットの方法や、回数、負荷については、以前の動画に詳しい解説がありますのでご覧ください。
参考動画:【60歳以上の筋トレ】これだけ行えば筋肉量は保つことができます。

・アメリカスポーツ医学会認定運動生理学士
・株式会社フィットネス&コミュニティ代表
・プライベートジムBODY DIRECTOR代表
・YouTubeチャンネル
目次
Toggleスクワットがもたらす8つの意外な効果
1.うつ症状の軽減
まず驚きの効果の1つ目は、うつ症状の軽減です。2018年の「Journal of Psychiatric Research(精神医学研究ジャーナル)」に掲載された研究によると、スクワットを含むレジスタンストレーニングを週3回行うだけで、軽度から中等度のうつ症状が約45%も軽減することがわかったんです。
これは薬物療法に匹敵する効果であり、特に注目すべきは、運動強度よりも「継続的に行うこと」が重要だということ。つまり、無理な高強度トレーニングよりも、楽しく続けられる範囲で行うことが大切なんです。
2.記憶力・認知機能の向上
2つ目の効果は、記憶力と認知機能の向上です。特に高齢者の方に朗報です!
2020年の「Frontiers in Aging Neuroscience(老年神経科学フロンティア)」誌の研究では、定期的なスクワットを含む下半身トレーニングが、実行機能と記憶力を有意に向上させることがわかりました。
3.寿命延長の可能性
3つ目の効果は、寿命との関連です。
「British Journal of Sports
Medicine(英国スポーツ医学ジャーナル)」の2019年の研究では、下半身の筋力(スクワットで測定)が高い人は、全死因死亡リスクが17%も低いことが示されました。
特に65歳以上の高齢者では、この効果がさらに顕著でした。スクワットで鍛えられる下半身の筋力は、日常生活の自立度と深く関連しているため、健康寿命の延長にも寄与すると考えられています。
4.テロメア長の保護(細胞レベルでの老化防止)
4つ目は少し専門的ですが、細胞レベルでの老化防止効果です。
「European Heart Journal(欧州心臓ジャーナル)」の2021年の研究では、レジスタンストレーニングが「テロメア長」という細胞老化のマーカーを保護することがわかりました。
テロメアは染色体の末端部分で、短くなるほど老化や疾患リスクが高まります。スクワットを含む筋力トレーニングがこのテロメアを保護することで、細胞レベルでの若さを保つ可能性があるんです。つまり、見た目だけでなく、体の内側からも若々しさを保てるということです。
5.糖尿病リスクの低減
5つ目の効果は、糖尿病予防です。欧州糖尿病学会(EASD)の公式ジャーナル「Diabetologia」の2022年の研究によると、週に2回のスクワットを含む筋力トレーニングが、2型糖尿病のリスクを約30%も低減させることがわかりました。
これは筋肉が血糖値の調整に重要な役割を果たしているからです。スクワットで筋肉量が増えると、糖の取り込み能力が向上し、インスリン感受性が改善されます。予防医学の観点からも、スクワットは大変価値のあるエクササイズと言えるでしょう。
6.腰痛の改善
6つ目の効果は、腰痛の改善です。意外に思うかもしれませんが、正しいフォームでのスクワットは腰痛を改善する効果があります。「Spine Journal(脊椎ジャーナル)」の2020年の研究では、スクワットのような機能的エクササイズが慢性腰痛患者の痛みを35%も軽減したことが報告されています。
スクワットが腹筋や背筋、臀筋をバランスよく鍛えることで、腰椎を支える筋力が向上し、腰痛予防・改善につながるんです。ただし、正しいフォームで行うことが絶対条件です!スクワットの正しい方法については、記事の最後でご紹介する関連動画をぜひご覧ください。
創造的思考の向上
7つ目の効果は、創造性の向上です。「Brain Plasticity(脳可塑性)」誌の2021年の研究では、スクワットを含む運動の30分後に、創造的問題解決能力が22%向上することがわかりました。
これは運動による脳内の神経伝達物質の変化や、血流増加によるものと考えられています。アイデアに行き詰まったとき、デスクワークの合間にスクワットを取り入れることで、創造的な発想が生まれやすくなるかもしれません。仕事の効率アップにもつながる可能性がありますね。
8.ストレスホルモンの減少
最後8つ目の効果は、ストレス軽減です。 心と脳とホルモンの関係を研究する「Psychoneuroendocrinology(神経心理内分泌学)」誌の2019年の研究では、スクワットを含む中強度の抵抗運動が、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを低下させることが示されました。
特に注目すべきは、この効果が運動直後から24時間以上持続したこと。日常的なストレス管理にスクワットが役立つ可能性を示唆しています。現代社会で増加し続けるストレス関連疾患の予防にも、スクワットが一役買ってくれるでしょう。
まとめ:スクワットを生活に取り入れるコツ
いかがでしたか?スクワットの意外な8つの効果。ご存知の部分もありましたか。
筋力アップや代謝向上だけでなく、心の健康、脳機能、さらには寿命にまで関わる可能性があるなんて、スクワットは本当に素晴らしいエクササイズですね。
最後に重要なポイントを3つお伝えします
1.効果を得るには正しいフォームが重要です
– 膝を爪先より前に出さない
– 背筋をまっすぐに保つ
– お尻を後ろに引くように下ろす
2. 無理せず少しずつ回数や強度を上げていきましょう
– 初心者は壁を使った補助スクワットから始めても良い
– 自重→ダンベル→バーベルと段階的に負荷を上げる
3. 継続することが最も重要です
– 週2〜3回、10回×1セットから始めてみましょう
– 朝の習慣や歯磨き前など、日常のルーティンに組み込むのがおすすめ
動作フォームの参考動画
下記動画で見本を行なっていますので、ご覧ください。
参考動画:筋トレの王様「スクワット」2020年以降の論文を中心に解説、60歳代、70歳代以上の方にも有効な筋トレ方法
*※本記事で紹介した研究結果は、一般的な健康状態の方を対象としています。持病がある方は、スクワットを始める前に医師に相談することをおすすめします。*
*※BODY DIRECTORではパーソナルトレーニングも実施しています。正しいスクワットフォームを身につけたい方は、お気軽にお問い合わせください。*