近年、Googleのトレンドや広告で目にする「マシンピラティス」。従来のマットピラティスとは異なり、専用のマシンを使用することで、より効果的なトレーニングが期待できるとして注目を集めています。
このマシンピラティスとジムでのパーソナルトレーニングの効果にはどのような違いがあるのでしょうか?

・アメリカスポーツ医学会認定運動生理学士
・株式会社フィットネス&コミュニティ代表
・プライベートジムBODY DIRECTOR代表
・YouTubeチャンネル
目次
Toggleマシンピラティスとは?その特徴と人気の理由
マシンピラティスは、リフォーマーやキャデラックなどの専用マシンを使用して行うピラティスのことです。
通常のマットピラティスと比較して、マシンによるサポートや抵抗を利用することで、マットピラティスとは違った角度や負荷で体に刺激を与えるエクササイズができるという特徴があります。
特に女性を中心に人気が高まっている理由は、マーケティング的に説明すると、イメージ戦略が上手だから人気が集まっています。
また、運動機能的には「しなやかな筋肉づくり」「姿勢改善」「関節の可動域向上」といった効果が期待できるからです。運動時に身につけるウェアや、スタジオの優雅で明るい雰囲気も清潔感があっていいですね。
マシンピラティスで鍛えられる筋肉と関節運動の特性
マシンピラティスのエクササイズは、主に以下のような関節運動を中心に構成されています
◯ 体幹の安定化と脊椎の正常なムーヴメント
コアマッスルと呼ばれる深層筋を含めた筋肉を意識的に使うことで背骨の安定度を高めます。また、猫背や反り腰のように脊椎のアンナチュラルな姿勢を動きの中で改善する動作を行います。
◯ 股関節の外転・内転運動
リフォーマーでの脚の開閉動作は股関節の外転筋・内転筋(正確には回旋も伴う)を効果的に刺激し、股関節に付く筋肉(臀部、内腿など)の強化や柔軟性の改善、活性化などが期待できます。
◯ 肩甲骨の動きと胸椎の伸展
肩甲骨の正しいポジション(特に押さえ込み動作が多い)での動作と丸まった背中の方に有効な、胸椎の伸展動作を行います。
しかし、これらの動きは、実は当社のパーソナルトレーニングでも同様に実施可能です。例えば、股関節の外転運動は専用マシンだけでなく、適切な指導のもとでのサイドレイズやケーブルを使った運動、または当社のトリートメントでも同様もしくはそれ以上の効果が得られます。(※一般的なピラティスとの比較であって、素晴らしい技術を持ったピラティスの指導者は世の中にいらっしゃると思います)
マシンピラティスの限界:運動負荷とトレーニング効果
マシンピラティスの最大の課題は、ウェイトトレーニングと比較して負荷設定の上限が低いという点です。
ピラティスは主に自重やスプリングの抵抗を利用するため、筋肉に対する過負荷の原則(筋肉を成長させるために必要な十分な負荷)を満たしにくいことがあります。特に、ある程度トレーニングに慣れてくると、筋肉の発達や代謝向上のためには、より高い負荷が必要になります。
また、マシンピラティスで得られる筋肉は主に持久力型の筋繊維(タイプI)が中心となるため、体の形を変えるにはウェイトトレーニング程には適していません。つまり、筋肉量の増加や基礎代謝の大幅な向上を目指す場合にはウェイトトレーニングが適しています。
BODY DIRECTORのパーソナルトレーニングで実現できるマシンピラティスの要素
当社のパーソナルトレーニングでは、マシンピラティスの要素も取り入れ、より効果が現れるプログラムに日々更新しています。
1.関節運動の多様性
マシンピラティスと同様の関節動作を活用したエクササイズを実施します。
例えばリフォーマーで行う股関節の外転、内転の動きを行う際は、スリングエクササイズという天井に設置している紐を使ったエクササイズを使用します。
また、股関節の可動性を広げる際は、手技によるトリートメントや関節のソフトな矯正を行うことも可能です。
2.姿勢改善と体幹強化
ピラティスの基本理念である「センタリング」や「コントロール」の概念を取り入れたトレーニングで正しい姿勢と体幹の安定性を獲得できます。しかし、これら概念はあくまでピラティスの概念であって、皆さんの体にとって必ずしも必要なものではありません。
本来必要なものは皆さん一人一人の体の状態と肉体改造の目的に合わせたメニューを行うべきです。例えばセンタリングの中のパワーハウスという腹腔の筋肉を意識するという考え方ですが、本来腹腔の筋肉は意識しなくとも身体動作を行う際には自動的に力が加わるように神経系が出来上がっています。
これをあえて意識することによってナチュラルムーヴメントが損なわれることも考えられます。また、座位で重心を後に下げる姿勢を多用しますが、ピラティスではこの際に腰椎を真っ直ぐに伸ばす傾向があります。この姿勢は腰椎の周りに負担がかかりやすく、腰回りの筋肉が疲弊しやすいので、腰痛とまではいかなくとも、筋肉の張りの原因になることもあります。
3.目的に合わせた負荷設定
個々の目標や体力レベルに合わせて、適切な負荷でトレーニングを行うことが何より重要です。例えば、最大筋力の70〜80%以上という強い負荷を扱うことで脳のストレスに対する抵抗力が上がることが分かっています。
また、痩せ型体型の方で筋肉をつける必要がある方の場合、筋肉がパンプアップ(狙った部位の乳酸レベルを高めるトレーニング方法)する種目を行いながら適切なカロリー摂取を行う。など。
効果的なボディメイクに必要な「負荷設計」の重要性
目的を叶える体づくりには、上でも説明しましたが、正しい姿勢や関節の動きに加えて、適切な負荷設計が不可欠です。多くの場合、種目に目がいき、負荷設定が甘くなっています。
人間の筋肉は「特異性の原則」に従い、与えられた刺激に対して適応します。
つまり、低負荷で高回数のトレーニング(マシンピラティスなど)では持久力が向上し、高負荷で適切な回数のトレーニング(ウェイトトレーニング)では筋力と筋肉量、ストレス耐性が強くなります。
当社のパーソナルトレーニングでは、お客様の目標に合わせて、マシンピラティスの利点(正確な動作、関節の可動域向上)とウェイトトレーニングの利点(適切な負荷による筋肉量増加、代謝向上)を最適に組み合わせることで、効率良く、効果的な身体作りを行います。
さらに、私自身が長時間の筋トレが好みでない為に、30分以内で完了するメニュー構成を基本としています。この時間で十分に効果は現れます。
無料相談のご案内
「マシンピラティスに興味があるけれど、もっと効果的なトレーニング方法も知りたい」
「自分の体型や目標に合った最適なトレーニング方法を知りたい」
「関節の動かし方から学びたい」
このようなご要望をお持ちの方は、ぜひ一度無料カウンセリングへお越しください。ご自身の目的に合わせたご提案をさせていただきます。
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