歌唱における腹筋の必要性について考えてみます。この記事はYouTube動画でコメントしているものをブラッシュアップした物になります。
一昔前は、発声には「腹筋をつけると良くない」という意見が多々ありましたが、本当なのでしょうか。
・アメリカスポーツ医学会認定運動生理学士
・株式会社フィットネス&コミュニティ代表
・プライベートジムBODY DIRECTOR代表
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腹筋の役割
腹筋は、体幹(胴体)の下部分。横隔膜から下の部分についています。この筋肉は呼吸のサポートにおいて重要で、横隔膜の動きと関係しています。
また、腹圧のコントロールにも関係し、呼気を持続させるために腹筋が働きます。
腹筋全体をバランスよく鍛えることが重要
腹筋の役割は呼吸をサポートするだけではなく、体幹を包み込むように支える。体幹の前後左右の動き、また、ひねりにも関わります。
腹筋は腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋に分かれており、全体をバランスよく鍛えることが重要です。また、発声には腹筋郡だけではなく、肋間筋、背中の筋肉など、体全体の筋肉が協調して動くことが重要です。
これらの筋肉が連携してこそ、安定した声を出すことができます。
強さよりもコントロール
腹筋が強いこと自体が重要なのではなく、どれだけ効果的に使えるかがポイントです。コントロールが効く腹筋かつ強い腹筋であればなお良いです。
適切なトレーニング
発声に重要なことは、腹筋を鍛えるだけではなく、発声に関連する筋肉全体を扱えるようになることです。また、息を吐くこと、吸うことをコントロールできるようにトレーニングを行うことです。
これにより、横隔膜と脳の神経伝達が良くなり、イメージした通りに発声に近づきます。
発声に関する筋肉の解剖の動画や、筋肉の調整方法も紹介しておりますので、YouTubeチャンネルからご覧ください。
腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋の腹筋群が活動すると、腹腔(体幹の横隔膜から下のスペースで、肝臓、腎臓、胃腸、膀胱が入っている場所)の内圧が高くなることで横隔膜が上がります。ですので、腹筋群は息を吐く呼気筋と考えられます。