禅がアメリカで受け入れられている
禅はいくつかある仏教の流派の内、禅宗の略という意味と、坐禅のことを指す意味とがあります。私自身仏教に精通しているわけではなく、ここでは坐禅という意味での説明をさせてただきます。
現在、日本だけではなく、アメリカでも禅を実践する教室や、大学でもその講義が行われている場所があると言われています。なぜ、この禅というものに魅了されて実践している人が増えているのでしょうか。
心の安定と禅
一般的には仏教の修行の中に禅があると考えられています。では、禅を行う事でどのような変化が訪れるのか。これは禅を行なったことがない人にとってはなかなかイメージがつきにくいものです。私も最初は効果が分からず、最初は半信半疑で行なっていましたが、15年近く前から定期的に坐禅を行うようにしていて、その中で、心理的効果、精神的効果、健康的効果を感じることができています。それは、困難にぶつかった時、疲れが許容を越えようとしている時に幾度となく自分を保ち乗り越えられる場面がありました。
坐禅には呼吸を深くゆっくりと行う動作がありまして、これによって自律神経が整うという効果があった事が理由の一つです。それ以外にも心を平然に保つきっかけとなり客観的に自分を感じる事ができる、そこに自分自身の軸ができる感覚を得られるといったところも関係しているように感じます。
私は運動のトレーナーなので、普段から運動を行っています。そこから心の充実というものも感じる事ができるのですが、禅での充実というものはその次元の一つ上のような感覚に触れているような感覚なんですね。抽象的な表現ですみません。ただ、言語では現し辛い感覚です。
健康効果と禅
このブログをご覧いただいている方の中には、朝起きてから寝るまで、時には寝ている間まで、何かに囚われるように仕事に打ち込むという経験を何度かされていることがあるかと思います。これは、脳のスイッチが入り続けている状況です。このような時は自律神経の交感神経が優位に働き続け、長時間このような状況が続く事で自律神経のアンバランスから心身の調子を崩してしまう人が増えてしまいます。
また、ビジネスでの成功を強く思い描く上での不安。不安が期待や自信を超えてしまう時に心身のバランスを崩してしまう事もあります。このように強い思いから心身のバランスを崩してしまうという状態が珍しい状況ではなくなってきている現代。マインドフルネス、瞑想というものも禅の効果と共通する部分が多く、それは、今の自分に集中することで将来の不安を払拭するという意味があるようです。
ビジネスと禅の関係
ビジネスは常に成果が問われる世界で、時にはハードワークを求められる、自分自身で厳しい状況に持っていくという事もあると察します。その中で常に自分の良い状態を保ち、良いパフォーマンスを成果につなげて行く事が求められます。
健康な肉体とメンタルを作るために運動、健康なメンタルと精神を作るために禅。自分の軸を作りブレない心、柔軟な心を作る行為として禅があるように思います。これら効果の感じ方は個人差があり、リラックスできた、幸福感が増した、自信がついた、など。ビジネスの中では、時には自分に問いかけ、決断を行わなければならない事もあると察します。そこには自分の人間性、生き方という部分が少なからず決断に影響を与えるでしょう。そのような重要な時に自分を保つ事ができるようになる。ということも禅の魅力を感じさせ、それがビジネスの世界でも注目を集めているのだと私は理解しています。